panoleku
本日ご紹介するパノラマクリエイターは非常に独特の感性の持ち主で、作家性の強い作品をコンスタントに撮り続けている方です。
スペインはバスク地方を拠点に活動するIñaki Rezola氏です。

■ panoleku
http://www.panoleku.com/
最初に知ったのは「the World Wide Panorama」の「wwp1205: Best of 2005」にエントリーされた作品でした。

■ Best of 2005 - The Sleep Of Reason Produces Monsters - Iñaki Rezola - 238/325 - World Wide Panorama
http://geoimages.berkeley.edu/wwp1205/html/InakiRezola.html
ゴヤの小品『理性の眠りは怪物を生む』のタイトルを与えられたこの作品には、学校教育の様々な問題を浮き彫りにしつつも、その原因は一意的でないことを様々なアングルに見られる暗喩で表現されています。それは地面に配置されたギリシャ神話の冒頭「はじめに混沌ありき」の言葉や、黒板に書かれた“空飛ぶスパゲッティモンスター”からも見て取れます。そしてその空間を表現するのに、ソラリゼーションを強く効かせた画像加工が、本来あるべき教室を非日常の空間として扱っています。
一度見ると忘れられない作品、そしてその作品に込められた思想や哲学を深く読み取ることも出来る、非常に高尚な作品ではないかと思います。
そしてこの作品を一躍有名にしたのが、回転限度を定めていない技法でしょう。通常なら天面/底面にムービーを動かすと、真下/真上からは動かないのですが、この技法はその限度を取り外し、まるで鉄棒の前回りのように天地が反転するまで前方に回転させることができ、目眩すら感じる浮遊感を与えることが出来ます。Rezola氏の作品の多くに取り入れられるこの技法は、これ以降多くの作家によって様々な方面で使われるを見ることになります。
ちなみにこの技法ですが、CubicConverterなどでムービーのTilt角を通常「-90°〜90°」にするところを「-900°〜900°」にすることによって実現することが出来ます。

そんなRezola氏のオフィシャルサイトには、他にも様々な作品がありますが、
・実験的作品が数多く紹介されている「eeries」
・ドキュメントタッチの「plog」
・第1回以外全てに参加しているWWPの別作品「my World Wide Panorama」
・哲学的なコメントで綴る自己紹介「about me..」
・世界の主要QTVRサイトを紹介する「links」
どれを見ても、完成度の高い素晴らしい作品ばかりです。ムービーとしてではなく、印刷して額装しても充分に耐えられるだけのクオリティの高い作品と言えるのではないでしょうか。
またこのサイト内で使われているムービーは全て、QuicktimeVR形式だけではなく、QTVRよりも早く軽快に動く「DevalVR」プラグインフォーマットも採用していて、エキスパートユーザーにも対応しています。
皆さんにぜひ、じっくりと“観賞”していただきたいサイトです。
そして今後もRezola氏の活動に注目して行きたいと思います。
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