Panoweaver6.00 for Mac
とうとうこのブログでも"禁断"のアプリケーションのご紹介です。
元々このブログは名前からもお分かりの通り、純正マカーのワタクシ二宮の独断と偏見でお届けする"Macユーザーのための"パノラマ情報ブログだったりします。
なので、基本的にはWindows関連の情報は極力避けてきました(というか、Win用ソフトを追っかけてたら、時間もお金も足りないんです、正直なところ)。
しかし一応は情報そのものは持ってますし、業務でWin機によるパノラマ制作もしないといけなかったりします。その筆頭が、今回お届けする「Easypano」社の製品群なんです。
パノラマオーサリング統合環境としては非常に老舗の、この「Easypano」社。主力商品の「Panoweaver」は、円周魚眼レンズ前後2枚(ダブルショット)からなる低解像度全方位パノラマを作成するソフトウェアとして、2000年ぐらいからアメリカで一大マーケットを築いた不動産サイトのパノラマVRコンテンツに特化して台頭してきました。
この不動産業界にパノラマVRを流行らせて、パノラマ業界そのものを作った張本人は「IPIX」社でした。
IPIX社は、元々ライセンスフリー(オープンソースの風潮も微かだった時代)だったPanoramaToolsの技術を盗用し、自社で特許申請してのし上がってきた、パノラマ業界では"超悪者"だったワケですが(そのせいで、特許訴訟で敗訴したPanoramaToolsの開発者のHelmutDersch博士が、表舞台から10年近く姿を消すことになってしまっていました)、2006年7月31日付で破産したことを受けて、そこから業界生き残りをかけたサバイバル競争が始まったわけです。
仏REALVIZ社(後にAutodesk社に買収)のパノラマコンテンツ統合制作環境「Stitcher」に、円周魚眼画像前後2枚を張り合わせて作るプログラム「DoubleShot」バージョンが作られたのも、この流れを受けてのことであることは想像に難くありません。
そんな中にあってPanoweaverは、IPIXよりも自由度が高く、コンテンツライセンスが不要なため、それなりの価格はしますが、非常に多くの愛用者を生み出し、コンスタントなアップデートにより、その市場を拡大させていきました。
但し、販売ターゲット層が不動産関係業者ということもあり、Windows版が先行して販売されたり、Mac版の無いバージョンが存在していたりして、我々Macユーザーは少々歯痒い思いをしていたのも事実です。それが近年では、Panoweaverにあっては、Windows版とほぼ同時期に(と言っても数ヶ月後ですが)Mac版がリリースされるようになりました。
そして、去る8月5日に、最新バージョン「Panoweaver6.0」のMac版がリリースされています。
今回全機能が使用できる試用版をダウンロードして使ってみたところ、非常に完成度が高くなっていましたので、ようやくこのブログでもご紹介できる運びとなった次第です。
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■ Panoweaver6.00
http://www.easypano.com/jp/Panoweaver6.html
新しいPanoweaver6は、エディションによって3種に分かれています。
- Panoweaver 6.00 Standard Edition : $99.99 / €99.99
- Panoweaver 6.00 Professional Edition : $499.95 / €499.95 /
65000円52500円 - Panoweaver 6.00 Batch Edition : $999.90 / €899.90 /
130000円105000円
本バージョンでは、ダブルショットだけでなく、広角レンズや対角魚眼レンズなどの対応で、ほぼ全てのカメラ/レンズでの撮影データから、パノラマVRコンテンツを作成できます。また従来は360×180°全方位パノラマのみを出力していましたが、円筒パノラマも出力することが出来る様になっています。
さらにPro版ではHDRパノラマの作成も可能になり、さらにBatch版はその名の通り、100プロジェクトまでのバッチ処理が可能になりました。

スタートアップ画面です。

初回起動時にライセンスキーの購入の有無や、試用版の利用続行を訊いてきます。
試用版は生成画像/ムービーに「easypano」というマークが全体に入りますので、業務には使えませんが、全ての機能が無制限で使えるようになっていますので、興味のある方はぜひダウンロードして使ってみて下さい。
Standard版にはPanoweaverのみが入っていますが、Pro版にはPanoweaverと共にPanoweaverHDRが同梱され、Batch版にはさらにPanoweaverBatchが一緒に入っています。そしてそれぞれの機能を使い分けるような感じで使って行く様です。
ドラッグ&ドロップで写真を読み込めなかったり、PTGuiやhuginで「ControlPoint」と呼んでいるところを「MatchingPoint」と呼んでいたり、微妙に慣れないところはありますが、スティッチ精度も概ね良好です。マッチングポイントの自動配置にやや難があり、手動配置は非常に面倒です(マウス精度の問題でしょうか)。
プレビューは非常に軽快で出力も速く、最初の自動スティッチの部分の速ささえ気にならなければ、インターフェイスの善し悪しはあれど、AutopanoProとイイ感じで勝負できるんじゃないでしょうか。価格的にも同じような感じですし!

アイコンボタン左端の「Open Images」で、写真を選んだところです。「Source Images」タブ下の左のアイコンをクリックして開く画面でもあります。

「Source Images」タブ下の真ん中のアイコンをクリックして開くと、樽型画像の周囲の切り抜き範囲の指定が出来ます。

アイコンボタンの左から4つ目の「Stitching」ボタンをクリックすると、自動でパノラマスティッチしてくれます。また配置精度はまだ甘く、天面などは苦手っぽいですが、結構高速なのは、マッチングポイント(コントロールポイント)の数が少ないからでしょうか。現状では試用版のため、Preference画面を開くことが出来ませんので、ポイントの数のカスタマイズが出来るかどうかは、不明です。

スティッチに至る前にエラーが発生する(ポイント不足など)と、スティッチ結果画面の前に、マッチング画面が開いて、手動配置を促されます。マウス操作に難があるのと、画像送りにも難があり、ちょっと使い辛いです(とは言え、AutopanoProよりはPTGuiに近い感じがして、今後の開発に期待ができます)。

プレビュー画面は非常に軽快です。解像度は1400×700px固定のようです。
英語画面で作っていましたが、言語設定で日本語にも対応しています。
ちょっと無理ある日本語なので、修正依頼かけようかな(苦笑)
また、詳細設定で分かったんですが、ブレンドエンジンは、EnblendじゃなくてPanoweaverの独自エンジンなんですね!またゴースト自動除去機能が非常に優れている「SmartBlend」を利用することも出来る様です(Windowsユーザーのみですが)。
とりあえず、サクっとご紹介してきましたが、まだまだ改善の余地はありつつも、意外と使いやすかったのが率直な感想です。
大昔のPanoweaverに比べたら、雲泥の差...というか、よくぞココまで進歩したな、といった感があります。
ほぼ全自動でやってくれるAutopanoProと、基本的にマニュアル操作(けれどほぼ全自動の合成が可能な)PTGuiの、ちょうど中間に位置する様なソフトだと思って良いと思います。
さぁ、これで残すは、Easypano社が社運をかけて開発した、FlashパノラマVRコンテンツのオーサリング機能としては今一番優秀だと思われる「Tourweaver」と「panowalker」にMac版が出れば、もしかしたら、パノラマオーサリングの勢力図を変えてしまう程の力があるんじゃないかと思っています。
ボク自身、Win版のTourweaver4.00を使うことがたまにあります。
これは、不動産関係のヴァーチャルツアー系パノラマVRコンテンツに特化したオーサリングソフトとして、非常に優秀で使いやすく、恐らくFlashPanoramaPlayerやKRPanoなんかを使うより、遥かにスピーディに作品を仕上げることが出来ます。そのスピードと完成度に於いて、今、不動産業界オーサリングツールの世界標準と言っても良いんじゃないでしょうか?
これだけのためにWindows機を使ってる、と言っても過言じゃありません。悔しいけれど、これが現実です。
なので、一刻も早いMac版のリリースを、とってもとっても、期待したいと思います。
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