パノラマコンテンツの制作を依頼する側に知ってほしいこと(2):ウォークスルーが出来ない!

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前回に引き続き、パノラマ制作依頼の前に知ってほしいコトについて、今回もお話しておきます。
全方位パノラマVRコンテンツは、全方位撮影して繋げた静的な写真を、あたかもその場所に居るように見る技術です。これを見た時に「前にグングン進めればイイのになぁ」とよく言われます...ホント、知らない人にはほぼ"毎回"です!しかし現実は甘くなく、これは基本的に出来ないのです。それをよくよく知っておいてほしいのです。




VRMLのように3DCG空間を自由に動き回る「ウォークスルー」と呼ばれる技術は、その3D空間をリアルタイムでレンダリングしてることで実現しています。
ユーザーがインタラクティブ且つノンリニアで自由に動き回れるのは、その3D空間自体が、全ての空間データを持っているから実現可能な技術なのです。

しかしパノラマVRムービーは、撮影時点では1ヶ所しか撮影してませんので、視点の向こうへは、1mmたりとも動いたりできません。
出来るのはズームアップだけです。

ただしウォークスルーっぽいコンテンツを構築することは可能です。
方法としては、その空間内で複数箇所パノラマ撮影をしておいて、後でパノラマVRムービー間をホットスポットによってリンクさせる方法、即ち画面移動しか方法はありません。

原則的にはウォークスルーは出来ないよ、という大前提を知っておいてください。

実は実験室レベルでは実写パノラマVRのリアルタイムウォークスルーは実現していたりしますが、かなり大ネタです。今年2月の「QTVR Diary -OFFLINE- vol.8」で、奈良先端科学技術大学院大学での研究事例を紹介して下さっています。概要は、イベントレポートを参照して下さい。
イベントレポート「QTVR Diary -OFFLINE- vol.8」




とまぁ、ウォークスルーっぽくするには、その空間内で非常に多くの撮影を行い、ちょいと向こうの視点に移動することで、"プチ・ウォークスルー"体験は出来るような気がします...が、どんだけ膨大な量の制作を行わなければならないのか...考えただけでもゾっとします。

ボク自身は、美術展覧会で50程度、観光地(神社仏閣)で100弱程度のパノラマVRムービーを繋げたコンテンツを試作したこともありますが、ハッキリ言って、労力の無駄でした。その空間に対して"見せるべきアングル"をしっかり見極めて、出来るだけ少ない撮影点数で、全体を見せてあげることこそ、ヴァーチャルツアーを飽きずに鑑賞させ続けさせる大きなポイントなのではないかと思っています。


さて、明日ももう1点だけお話して、このシリーズを終わりたいと思います。
この3つを大前提条件にすると、依頼する側も必然的に"覚悟"が備わるんじゃないかな、と思います。
どうぞお楽しみに!

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