GigaPan - 超高解像度写真の再発明
現在の朝高解像度パノラマの潮流を興したまさに革命的な存在、それが「GigaPan」プロジェクトであることは、このブログの読者なら分かって頂けるのではないでしょうか。

■ gigapan: The GigaPan(SM) process allows users to upload, share, and explore brilliant gigapixel+ panoramas from around the globe.
http://gigapan.org/
大量生産されている市販の数万円のコンパクトデジカメを装着して撮影するモータードライブマウント「GigaPan Imager」、簡単な操作であとは自動的にパノラマ合成してくれ、さらにサイトにアップロードするためのテキスト情報までオフラインで入力できる「GigaPan Stitcher/Uploader」、そして膨大なファイルサイズのギガピクセルクラスの巨大画像を非同期通信で読み込み表示させることが出来る投稿サイト「GigaPan」。
これら3つのハードウェア/ソフトウェア/ウェブサービスのワンパッケージ化されたソリューションをひとまとめにしたものが「GigaPan」プロジェクトです。
元々はカーネギーメロン大学が、NASAとGoogleの協力を得て始めたサービスです。世界中のあらゆる空間と時間のアーカイブを、超高解像度で記録するのが目的です。
この無謀とも言えるプロジェクトの核は「どのようにして記録するのか?」だと思われますが、それを思いもよらぬ方法で実現したのが、最初に登場したモーターマウント、Imager(イメージャー)です。

■ Gigapan Systems Online - Introducing the Gigapan Epic Imager
http://www.gigapansystems.com/
市販されているコンパクトデジカメの中には、実はパノラマ合成用撮影に必要な機能、即ち露出固定&パンフォーカスが可能なものが多く、しかも高倍率ズームを搭載してるものもあり、これらを装着できるパノラマ撮影用モータードライブマウントがあれば、簡単に撮影出来るのではないか?というものでした。問題はカメラのシャッターをどのようにするか?だったと思うのですが、それを解消したのが余りにも原始的な方法でした。ステッピングモーターが1回まわる毎にシャッターボタンを押す機構のメカニカルシャッターロボットを回転モーターと連動させたのです。
これにより、設定するパラメーターや可動部分が非常に少ない、とっても簡単な機構のパノラマ撮影用モーターマウントが出来上がりました。
予め、撮影するカメラのVFoV(Virtical Field of View = 垂直視野角)とシャッター間の時間を設定しておき、360°撮影の時は上下の画角位置とスタート位置、360°未満の撮影の時は撮影データの左上(開始)と右下(終了)の位置を決めておけば良いのです。
撮影されたデータは、全て選択してStitcher(スティッチャー)に読み込ませて、鉛直方向の枚数と水平方向の枚数を決定するとそのように並べてくれ、それなりのパノラマ風に見せてくれます。あとは保存先を決め手合成するだけです。数百枚〜数千枚にも及ぶパノラマ合成のため、非常に時間のかかるプロセスですが、寝る前に始めれば朝起きる頃には終わっていることでしょう。
完了すれば、投稿のために幾つかのテキストを入力する画面が現れます。タイトル(Title)説明文(Description)検索用キーワード(Tag)を入力して下さい。英語が望ましいのですが、日本語でも問題有りません。
またAutopanoGigaやPTGuiProでパノラマ合成(スティッチ)したデータをアップロードするためだけの専用ソフトUploader(アップローダー)もあり、微妙な位置合わせを手動で行ったり、HDR合成したギガピクセルパノラマデータをアップロードする時に利用します。
以上はボクがGigaPanプロジェクトが始まった時に申請して入手したβテスター版のGigaPanImager/Stitcherで幾つか作ったモノのワークフローです。
実際には、ボク自身は多用することはありませんでした。
まずGigaPanの撮影とパノラマ合成には非常に時間がかかることが挙げられます。サンプルとして撮る分には良いのですが、これを趣味でやるには時間が勿体なさ過ぎ、仕事で使うには精度が余りにも悪すぎました。
なので、余程のことが無い限り、現在では使うことがありません。
(今回久々に引っ張り出してきて、改めて気づいた興味深いところもあり、ちょっと復活しても良いかなぁ、なんて思ってたりもして...)
但しモーターマウントそのものは、特にプロのパノラマクリエイターにとって、非常に省力化を期待できるデバイスでもあります。
実際に業務で多くの撮影をしていると、大半の状況でモーターマウントの必要性に迫られます。また手動でやっていると、後の合成が非常に手間がかかることもあり、モーターマウントを使うことで圧倒的な時間の短縮化が図れるワークフローも見つかりました。
(この辺は、今週末のイベントで"コッソリと"ご紹介できたらと思っています)
写真家の岩本朗さんは、このβ版イメージャーを無理やりDSLRで使えるように改造してました。
この映像は、2008年10月24日に東京で催した宴会の席で、岩本さんが披露された改造GigaPanImagerが実際に動いてる映像です。
(その時のブログエントリーには、他の映像も載っていますので、ぜひこちらも御覧下さい)
さらに、プロフェッショナルなパノラマクリエイターの要求を満たすために開発された上位バージョン「GigaPan EPIC Pro」が今年になってリリースされました。
このブログでもご紹介しましたので、覚えてらっしゃる方も多いかと思います。

□ QTVR Diary : 2010/03/17 : GigaPan EpicシリーズにPro版が登場
早速ボクが知る限りでも何人かはこのProバージョンを入手して、ブログで詳細に書き込んでいる方もいらっしゃいます。
特に、「ぐるぐる神戸」の山道正男さんは、自身のブログでかなり丹念なレポートを何回にも渡って記述しています。本当に有り難いです。
□ P-Blog
今週末のイベントでは、その山道さんのご好意で「GigaPan EPIC Pro」をお借りすることが出来ました。
(本日、神戸の山道さんのご自宅にお邪魔して、2時間あまりの熱いパノラマトークバトルが本当に楽しかったです!)
当日は、ボクが持参するβ版Imagerとの比較などをしてみようと思います。
懇親会には山道さんは参加されないそうなので、イベント終了後に時間を少し作って、ふたつを見比べていただければと思っています。
こんな機会も滅多にないと思います。
ぜひ当日、生のGigaPanシステムを御覧下さい!
2010年6月12日(土)15:00〜17:00 参加無料・予約不要・入退場自由のイベントです。お気軽にお越し下さい!
懇親会(参加費6,000円)の参加申込は「EventForce」の専用ページにて受け付けております。!

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